認知症市場での注目企業:ジンズ

加齢は認知症の危険因子のひとつです。

団塊世代が75歳を迎えて後期高齢者となる2025年には、
日本の高齢者の5人に1人は認知症という推計を
厚生労働省が出しています。

超高齢社会を迎えた日本が、
認知症という重大な社会問題に直面しているのは、
ある意味必然といえます。

認知症のメカニズムには未解明のところがあり、
今のところ根本的に治療することは不可能です。

しかし、日本社会に暗い影を落としている認知症問題に対して、
さまざまな業種の企業が解決に向けて商品やサービスの開発に
心血を注いでいます。

企業にとって認知症市場は現代のフロンティアともいえます。

画期的な商品やサービスが開発できれば、
今後市場を牽引していくリーディングカンパニーとして
成長できるチャンスでもあるからです。

前置きが長くなりましたが、
認知症市場において注目企業を取り上げ、
その取り組みを詳しくみていきたいと思います。

今回取り上げる企業は「株式会社ジンズ (3046)」です。

大手眼鏡チェーン店として知られているジンズ社は、
ブルーライトをカットする眼鏡や、
花粉症カットの機能を備えた眼鏡など、
多機能眼鏡を開発して新しい市場を開拓してきました。

そして、同社では認知症の兆候の見える化を
目指す取り組みを進めています。

ジンズ社は2015年11月に、
センサー付きの眼鏡「JINS MEME(ジンズ・ミーム)」
を発売しています。

JINS MEME
https://jins-meme.com/ja/

この眼鏡は多機能眼鏡に分類されると同時に、
メガネ型ウェアラブルデバイスでもあります。

ウェアラブルデバイスとは、
身体に装着して利用するデジタル端末のことです。

JINS MEMEは、見た目も重さも
通常のメガネとほとんど変わりはありません。

鼻パッドと眉間の3ヵ所にあるセンサーで、
視線の動きやまばたきを捉えることができます。

また、テンプル(耳にかける部分)にもセンサーがあり、
身体の回転や向きなどの動きを測ることができます。

リアルタイムで検知された目の動きや姿勢のデータは、
通信機能でスマートフォンに転送されます。

そして、専用アプリで分析して、一日の変化が見える化されます。

現状では、主なユーザーは30代、40代が中心となっています。

集中状態を見える化できるため、
業務の効率化や働き方を検証する際に
使用している企業もあります。

同社の取り組みは、このJINS MEMEを
認知症の兆しの発見で役立てようとするものです。

認知症患者は、その特徴として
「目の動きが少し遅くなる」
「歩行時に重心が少し後ろに傾く」
などの傾向があるといわれています。

こうした変化を捉えることで、
認知症の兆しをつかめるのではと考えられています。

認知症の兆しを早い段階で見つけて対応することで、
適切な治療やケア、介護を受けやすくなったり、
軽度認知障害(MCI)であれば、正常への復帰が期待できたりします。

また、眼鏡型のウェアラブルデバイスのため、
高齢者でも無理なく長時間装着することができ、
継続的にデータを収集することができます。

その分、精度の高い解析が可能となり、
将来的には、身体の変化に応じた適切な活動をする
タイミングを教えることも検討されています。

今後さらに研究が進み、
認知症予防を実現する商品やサービスへと
成長していくことが期待できます。

ジンズ社は、眼鏡市場よりさらに大きな
認知症やウェアラブル市場で業界を
リードしていくことになるでしょう。

————————–
【参照】
株式会社ジンズ <http://corp.jins.com/>
(参照 2017/08/24)

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