3/12施行の改正道路交通法について医師からの声


75歳以上の高齢者が運転免許を更新する際は、
認知機能検査が義務づけられています。

3/12施行の改正道路交通法により、
認知機能検査で「認知症のおそれがある」と判定されると、
医師による認知症の診断が必要となります。

その認知症の診断で、認知症とされると、
免許の更新ができなくなります。

法改正の前に、日経メディカル社が
認知症の患者を診療している医師2856人に
アンケートを実施しました。

認知症患者の免許、医師の6割「確認してない」
医師2856人に聞く「認知症と運転免許」(日経メディカル)

改正道路交通法の内容を知っているかの質問には、
32.5%の医師が「知らない」と回答。

医師への認知もまだまだこれからのようです。

また、運転免許更新に関わる
認知症の診断書を求められた場合の対応について、

・(初診でも)診断書を発行する 23.0%
・初診ならば他の施設を紹介  22.0%
・(初診・再診にかかわらず)他の施設を紹介 31.2%
・現時点ではわからない 23.9%

という結果でした。

特に地方で暮らす高齢者の中には、
認知症診断の結果によっては、
免許の更新ができない=生活が成り立たない人が

出てくることになります。

かといって、認知症がかなり疑われるのに、
認知症ではないと診断して、その後に事故が起こったとき、
診断した医師に責任が問われることも考えられます。

今回の改正道路交通法では、
認知症診断が免許更新の可否を握っており、
それを担当する医師の責任は重大となっています。

アンケートからは、

求められている社会的責任を果たそうとする姿勢と
その責任をどこまで負いきれるのかという重責の間で
悩む現場の切実な声が聞こえてきます。

法が整ったとしても、制度を動かすのは人です。

認知症問題をクリアーしていくには、
認知症発症者とその家族の声と合わせて

制度を担っている人たち(今回は医師)の声にも
耳を傾けていく必要があるのだろうと思います。

笑いと認知症予防の好都合な真実


一般社団法人元気人宛にある方から下記のご質問をいただきました。

--------------
もしかして、笑いが多い人の方が認知症にかかりにくいのでしょうか?
笑いがコミュニケーションを活発にする効果はありそうなので。(^^)
--------------

とてもいいご質問ではないかと思い、
一緒に考えていきたいと思います。

実際にお笑いの認知症予防効果を調べた研究があります。

「認知症予防を目的とした笑いの効果についての実践的研究」
代表研究者:大平 哲也(大阪大学大学院医学系研究科 公衆衛生学 准教授)

お笑いといえば、大阪が思い浮かびますが、
やはり大阪大学の先生が調べられたようです。

この研究によると、
ほぼ毎日笑う人と笑う頻度が少ない人とを比較したところ、
後者は前者に比較して、認知機能の低下リスクが
2.1 ~2.6 倍高いことがわかりました。

また、2週間に一度、落語を聞いたり
笑いヨガや笑いを取り入れた健康体操を皆で行ったグループでは、
参加者のQOL(人生の質)を表す得点が
全体的によくなる効果もみられました。

以下の理由からも
よく笑う人は認知症にかかりにくいと思われます。

・笑う人には人が集まって、自ずとコミュニケーションが増える
・笑いは認知症の危険因子であるうつの防止につながる
・笑うとき腹式呼吸になるので、身体の血流量が増える

笑うことは認知症予防の観点からも
QOLの観点からも積極的に行いたいところです。

また、上記の研究では、
外に出かけて皆と一緒に笑うようなプログラムで
あったことが印象的です。

自宅でお笑い番組を観ることもいいのですが、
外に出かけて、仲間と一緒に笑える機会を作ると
さらにいいでしょう。


絵本の読み聞かせによって、認知機能は改善する


一般的に読書は知的活動に分類され、
実際に習慣的に本を読む人は、
認知症の発症リスクが下がることがわかっています。

また、認知症予防においては
コミュニケーションは欠かすことができない活動です。

基本的に読書は一人で行うものですが、
読書にコミュニケーションを加えたら
どのような効果があるのでしょうか?

読書×コミュニケーションの組み合わせで思いつくものといえば、
「本の読み聞かせ」がそれにあたります。

東京都健康長寿医療センターでは、認知症予防として
高齢者に「絵本の読み聞かせプログラム」を推進しています。

このプログラムでは、
絵本の読み聞かせの技術を学ぶ講座を通して、
認知機能を鍛えることと仲間づくりを目指しています。

学習後は、ボランティアとして、
地域の図書館、幼稚園や保育園、学校などで
絵本の読み聞かせを行います。

絵本の読み聞かせは、
聞き手(子どもたち)の反応を見ながら、
話し方に抑揚をつけたり、ときには質問したりと、
興味をもって聞いてもらうためにさまざまな工夫が必要となります。

そのため、通常の読書よりも
さらにたくさんの脳の機能を使っていることになります。

同センターの研究結果によると、
絵本の読み聞かせ活動に参加した高齢者は、
そうではない人に比べて、記憶力テストの点数が
上がることがわかりました。

また、多世代交流の重要性が指摘されていますが、
絵本の読み聞かせでは、高齢者と子どもとの交流も自然に生まれます。

「人は人生で3回、絵本に出会う」といいます。

幼少の頃、親に読んでもらうとき、
親になって、子育てのときに読むとき、
高齢になって、人生を振り返るとき
・・の3回です。

この3回目の絵本と出会うときに、
子どもたちの笑顔と一緒であれば、
とても素晴らしいことだと思うのです。

絵本の読み聞かせは、
高齢になってからも続けられる
趣味・ボランティア活動のひとつです。

認知症予防で大切なのは長く続けることです。

絵本の読み聞かせは多くの人が簡単にはじめることができますが、
極めようとすると奥深さがあり、飽きが来ず、活動が続きやすいメリットがあります。

もし、認知症予防として何をしたらいいのかと
悩んでいる人がいれば、絵本の読み聞かせボランティアに
チャレンジしてみてはいかがでしょうか?

ーーーーーーーーーーーーーー
【文献】
Suzuki H, Kuraoka M, Yasunaga M, et al.(2014)
Cognitive intervention through a training program for picture book reading in community-dwelling older adults: a randomized controlled trial. BMC geriatrics, 14:1-9.


3/12施行の改正道路交通法により、認知症で免許更新が不可に


75歳以上の高齢ドライバーの免許更新が
大きく変わる改正道路交通法が3月12日に施行されます。

参考:認知症で免許更新不可、来月から(ヨミドクター)

75歳以上の高齢者は、
免許更新時に認知機能検査が義務づけられています。

改正道路交通法が施行される3月12日から、
認知機能検査の結果、「認知症のおそれ」と判定された場合、
医師の診断が必要となります。

受診した結果、認知症と診断されると、免許更新は不可能になります。

認知症は高齢になるほど発症リスクが高くなり、
高齢者の誰もがかかる可能性がある病気です。

まずは認知症予防の活動に取り組んで、
運転免許の更新条件を満たすためだけでなく、
自分と家族の人生の質(QOL)の観点からも、
認知機能の低下を少しでも遅らせることが大事になります。

車がなければ生活ができないという人ほど、
ときには車から降りて運動するぐらい
積極的に取り組むことが必要になってきます。

また、認知機能検査で
「問題なし」「認知機能が低下」と判定されている段階で
車に頼らない生活に向けて、準備を進めておくことも大事になります。

このときにも
自分と向き合って考えたり、家族や支援者と話し合ったりなど、
コミュニケーションが大切になります。 

認知症を発症してからでは、
新しい生活に切り替えることはなかなか大変です。

元気なうちであれば、
車に頼らない生活に切り替えられる柔軟性があります。

例えば、車を手放したときに困ることのひとつは買い物ですが、
高齢者がタブレットなどのICT機器を利活用できるようになると、
その一助になります。

しかも、高齢者にとって、
ICT利活用を覚えることは新しいことに取り組むことになり、
それは知的活動として認知症予防につながります。

改正道路交通法の施行は、国の決定事項ですから
自分のコントロール外の出来事であります。

もし、家族が認知症と診断されれれば、
強制的にその家族の免許は取り消しになります。

「車がないと生活ができない」
と文句をいっても仕方がありません。

そして、あわてて生活を変えようとしても、
取り得る選択肢は限られてきます。

認知症予防と将来への事前準備は
自分でコントロールすることができます。

早い段階から取り組まれるのをおすすめしますし、
家族や周囲の人と近々話す機会があれば、
一度話題に取り上げてみてはいかがでしょうか?


認知症予防で最も必要なこと


「認知症予防で最も必要なこと」について
考えたいと思います。

認知症予防は、健康を手に入れて、
よりよく生きるために実践するものです。

その認知症予防を行うときに
最も必要なこととは、何でしょうか?

「頭の良さ」でしょうか?

「たくさんの知識」でしょうか?

「お金」でしょうか?

「仲間」でしょうか?

いずれもあったらいいものですが、
「これがなければ、認知症予防が成立しない」
というものではありません。

答えは…「コミュニケーション」になります。

なーんだと、思われた方もいらっしゃるかも知れません。

私たち人間は、
他人との関係、自分自身との関係、
あるいは宗教的には神との関係など、
関係の中で生きるように造られています。

そして、この関係は、
コミュニケーションなくして
築くことはできません。

私たちの人生を振り返ってみますと、
人生の節目において、コミュニケーションが
うまくいった、いかなかったを左右していたことに気づきます。

自分の思いをうまく伝えられたか、伝えようとしたか。
相手のことを理解したか、理解しようとしたか。

こうしたコミュニケーションが、人生の質を左右しているのです。

人生をよりよく生きるために行う認知症予防においても、
コミュニケーションは大切な要素になります。

ひょっとすると、認知症予防においては
コミュニケーションがなくなった途端、
目的もなく行われる消耗活動に陥ってしまうのかも知れません。

コミュニケーションには、
語彙力やわかりやすい伝え方などのスキルも含まれますが、
コミュニケーションは生き方そのものといえます。

認知症予防におけるコミュニケーションとは、

自分は人生をどのように生きたいと思っているのか、
何を得れば満足するのか、自分が今どんな状態なのか、
自分がどのようになれば家族は喜ぶのか、

・・を理解することです。

逆に、自分は何を失うと嫌なのか、
自分がどうなれば家族は悲しむのか、
を理解することです。

自分自身や他者とのコミュニケーションから、
何のために認知症予防をするのかが見えてきます。

人は「何を」したらいいのかがわかっても
行動につながらないものです。

「何のために」が明確になったとき、
使命に向かって前進していく勇者のように、
人は行動を起こし、その行動にも熱がはいります。

認知症予防においては、まずは

他者と自分とのコミュニケーションはとれているだろうか?
どのようなコミュニケーションをとっているだろうか?

と、コミュニケーションに注目してみるといいでしょう。


田川信用金庫様主催の認知症予防講演 大盛況のうちに終了


2017年2月7日(火)に、田川信用金庫本店(福岡県田川市)にて、田川信用金庫様主催の認知症予防講演を実施しました。

東京都健康長寿医療センターの鈴木宏幸先生が講師として登壇され、「今日からはじめる認知症予防」という題目で90分にわたり、エビデンス(科学的根拠)に基づいた認知症予防についてお話いただきました。

約60名の田川市民の方々がご参加され、講演の最後では「田川市を認知症ゼロの街にしよう」という決意表明が出されるほど、大盛況な講演となりました。

鈴木先生は講演会の中で、「認知症になってからの対処よりも、なる前の対処の方が大切で簡単」「生活習慣の意識を高めれば、認知症発症はかなり減らすことができる」「高齢になればなるほど、社会とのかかわりが大切で、人との楽しい交流は積極的に続ける」など、認知症予防の重要性とその具体的な方法をお話されました。

今回の認知症予防講演をきっかけに、田川市での認知症予防活動が活発化し、認知症ゼロの街田川市が実現することを期待しています。

当法人がまず目指しているのが、認知症に対してどのようにしていけばいいの?と不安を抱えている方々に、正しい認知症とその予防の知識を提供することで、まずは安心していただくことです。

認知症を100%避けることは、現代の医学では不可能で、全員が認知症を発症するリスクがあります。

ですが、認知症の発症を遅延させることは十分に可能です。

もし、高齢者の認知症発症を5年遅らせることができれば、認知症発症者は当初の予想よりも半減(約350万人減)するという試算もあります。

認知症に対する不安を解消し、人生の質を高めるために、認知症の正しい理解と予防方法を、当法人は広げていきたいと願っています。

今回の機会を与えてくださった、田川信用金庫の関係者の皆さまに感謝申し上げます。

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一般社団法人元気人では、認知症予防講演会における講師の出張派遣を行っております。

認知症予防研究の専門家や講演歴豊富な認知症予防活動支援士などが、「物忘れと認知症との違いは?」「認知症予防のメカニズム」「認知症になっても、人生の質をさらに上げるには?」などを、最新の研究事例を踏まえながら、わかりやすくお伝えします。

認知症予防の講演会を実施するにあたり、講師をお探しの方は、認知症予防 出張講演のページまでどうぞ。


認知症予防において質の高い情報の探し方(インターネットの情報で健康被害にあわないために)


検索上位に表示されることが多かった、DeNA社が運営する医療情報サイト「WELQ(ウェルク)」が、11月29日に非公開となりました。

「信憑性薄い」という批判が殺到したことを受けての対応とのことです。

ITmediaニュース:DeNA、医療情報サイト「WELQ」全記事を公開停止 「信憑性薄い」指摘受け

認知症予防をはじめとする健康に関する情報も、多くの人はインターネットで検索して探す時代になりました。

認知症予防の正しい知識を身につけるには、質の高い情報に触れることが大事です。

質の高い情報を評価する方法は、確立されていませんが、次の基準をポイントに情報を探すとよいでしょう。
 
 
1)営利性のない情報かどうか

手間とコストをかけて提供される情報の裏には、情報を発信する提供者の意図が隠れています。

最新のエビデンスに基づいた情報であっても、情報提供の裏には、物品の販売や特殊なサービス等の営利的な目的が隠されている場合があります。

営利目的の情報の中にもすぐれたものはたくさんありますが、その情報提供によって、誰が利益を得るのかを見極めておくことは大事になります。
 
 
2)掲載された情報のエビデンスや引用が明記されているか

まずは情報のエビデンスや引用元が明記されているかどうかを確認します。

その次に、情報のエビデンスや引用は何を根拠にしているのかを確認します。

専門家の個人的な意見よりも疫学研究によって導かれたエビデンスを根拠にしている方が信頼度は高くなります。

また、論文からの引用が多い情報も信頼度が高くなりますので、こうした情報を利用されることをお薦めします。
 
  
3)掲載された情報の記載日が明らかにされているか

健康や医学に関する研究は日進月歩で進歩しており、時間の経過とともに、研究成果からもたらされた情報の利用価値も変化していきます。

提供された情報が、いつの時点のものか、またいつ更新されたのかを常にチェックしていくことが大事になってきます。

おおよその目安として、5年以上更新が行われていない情報は、内容が古い可能性があります。

しかし、新しい情報が常に正しいとも限りません。

新しい方法は、たとえ有効であっても、まだまだ明らかになっていない事象が少なくないからです。

新しい予防法は、研究事例が少ないため、予防の根拠がまだまだ曖昧であったり、デメリットも明らかにされていなかったりします。

認知症予防においては、限られた時間、お金、体力の中で行うものです。

目新しさよりも確実さを選択したいところです。
 
 
4)複数の情報源からも確認できるか

いろいろな立場の人が、いろいろな考えをもって、情報発信をしています。

同じテーマでも、立場によって見方が違ってきます。

特定の情報源からだけでなく、複数の情報源からも発信されている情報はおおむね信頼度が高いといってよいでしょう。

また、複数の情報を読み比べながら、自分に必要な情報を選び取っていく姿勢が大切になります。


枚方信用金庫様主催の健康セミナー内で、認知症予防講演を実施


2016年11月25日(金)に、枚方市市民会館(大阪府枚方市)において行われました、枚方信用金庫様主催の健康セミナー内にて、認知症予防講演を実施しました。

国立長寿医療研究センターの島田裕之先生が講師として登壇され、「認知症予防最前線〜自分で行う予防法〜」という題目で90分にわたり、最新の研究事例とユーモアを交えながら、メッセージいただきました。

約1,200名の枚方市民の方々がご参加され、うなずきあり、笑いあり、運動の実演ありの講演となりました。

島田先生の講演に先駆けて、枚方信用金庫の理事長 吉野敬昌様が「認知症のリスクを知ることで、それはクスリに変わる、今日はしっかりと学びましょう」とご挨拶されました。

島田先生は講演会の中で、「認知症予防は40代、50代の中年期から始めるのが理想で、中年期は生活習慣病、老年期は老年症候群の予防に努めること」「老年症候群を予防するには、活動的な習慣を身につけることが大事」「頭を使い、皆とワイワイ遊びながら運動すると効果的だし、長続きする」と、大変わかりやすく、手軽かつ効果的な認知症予防をお伝えしました。

今回の認知症予防講演会をきっかけに、枚方市での認知症予防活動が活発化することを期待しています。

また、講演会会終了後、認知症予防講演会の企画担当の方にお話を伺ったところ、「認知症をテーマにすることはこれまで避けており、今回はじめて認知症予防を扱うことになった。だが、参加者の反応は非常によく、開催できて本当によかった」と、今回の講演会で感じられた手応えを語ってくださいました。

当法人がまず目指しているのが、認知症に対してどのようにしていけばいいの?と不安を抱えている方々に、正しい認知症とその予防の知識を提供することで、まずは安心していただくことです。

認知症を100%避けることは、現代の医学では不可能で、全員が認知症を発症するリスクがあります。

ですが、認知症の発症を遅延させることは十分に可能です。

もし、高齢者の認知症発症を5年遅らせることができれば、認知症発症者は当初の予想よりも半減(約350万人減)するという試算もあります。

認知症に対する不安を解消し、人生の質を高めるために、認知症の正しい理解と予防方法を、当法人は広げていきたいと願っています。

今回の機会を与えてくださった、枚方信用金庫の関係者の皆さまに感謝申し上げます。

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一般社団法人元気人では、認知症予防講演会における講師の出張派遣を行っております。

認知症予防研究の専門家や講演歴豊富な認知症予防活動支援士などが、「物忘れと認知症との違いは?」「認知症予防のメカニズム」「認知症になっても、人生の質をさらに上げるには?」などを、最新の研究事例を踏まえながら、わかりやすくお伝えします。

認知症予防の講演会を実施するにあたり、講師をお探しの方は、認知症予防 出張講演のページまでどうぞ。


高齢社会でも認知症を抑制した成功事例


日本は世界に先駆けて、高齢社会を迎えました。

 ※総人口に対して65歳以上の高齢者人口が占める割合が
  14%を超えた社会を「高齢社会」といいます

そして、高齢者人口の増加にあわせて、高齢者の認知症発症者も増加傾向にあります。

高齢者の人口が増えるのだから、認知症の発症者も増えるのは仕方がないと思われがちです。

実は、高齢化が進んでいるにもかかわらず、認知症の増加を抑えることに成功している国があります。

それはイギリスです。

日本ほどの進行スピードではありませんが、イギリスでも高齢化が進んでいます。

そのイギリスで、1989年~1994年と2008年~2011年の二回にわたり、大規模な認知症追跡調査が実施されました。

約20年の間、高齢者の数は増えているにもかかわらず、認知症の人はほとんど増えていなかったのです。

  【調査期間】   【認知症発症者】
 1989年~1994年    66万4000人
 2008年~2011年    67万人

 出典)F.E.Matthews PhD, et. al,:Lancet, 382:1405-1412, 2013

では、イギリスではどのような対策が施されたことで、認知症の発症を抑えることができたのでしょうか?

イギリスが実施した対策は

・生活習慣病の予防(運動、食生活など)と治療
・煙草の自動販売機、陳列販売の禁止
・減塩政策(一日の塩分摂取量6g以下)

などで、これらを重点的に取り組みました。

ちなみに、一日の塩分摂取量6gは、高血圧や腎疾患がある方向けの減塩レベルになります。

これらの施策は、当初、心臓病や脳卒中を防ぐために実施されたのですが、結果、認知症発症の抑制にもつながったのです。

医療費も年間2,600億円を削減することができたといいます。

「生活習慣病の予防」「禁煙」「減塩」は、長期にわたり取り組むことで、効果はさらに期待できます。

しかも、認知症発症の抑制に成功しているイギリスの事例があるのですから、今日からでも取り組みをはじめたいものです。

自分はまだまだ若いからと、認知症予防を忌避する方がときどきいますが、早くからはじめるほど、予防効果が期待できる認知症予防もあるのです。


新潟県JA保健・福祉ネットワーク様主催の交流集会内で、認知症予防講演を実施


2016年3月4日(金)に、ANAクラウンプラザホテル新潟(新潟県新潟市)において行われました、新潟県JA保健・福祉ネットワーク様主催の交流集会内にて、認知症予防講演を実施しました。

東京都健康長寿医療センター研究所の宇良千秋先生が講師として登壇され、「今日からできる認知症予防」という題目で90分にわたり、メッセージいただきました。

約60名のJAの役職員・助けあい組織の方々がご参加され、講演会中は皆さまとても熱心にメモをとられていました。

宇良先生は講演会の中で「自分自身を含めた全員が認知症にかかるものとして覚悟しておくこと」「元気なうちに身につけた健康につながる習慣が、いざ認知症にかかったときの自分を守ってくれる(進行をスピードを遅らせる)」「これからの認知症予防は、自助・互助を促進するしくみ=地域作りが不可欠」と、示唆に富むお話をされていました。

交流集会終了後、事務局の方にお話を伺ったところ、「JAはこれまで地域の暮らしを支える活動に取り組んできました。JAの活動に認知症予防が加わることで、より地域の皆さまに貢献できると考えています」「今後は認知症予防に関する啓蒙を繰り返し行うことで、JA役職員・組合員の一人ひとりの理解をさらに深めていきたい」と、今回の講演会で感じられた手応えを語ってくださいました。

また、今回の認知症予防講演会が実現した経緯も伺いました。

認知症予防の専門家に講演をして欲しかったこと。

さらに講演内容が、JAが取り組んでいる「地域づくり」に沿ったものであることが希望であったこと。

事務局の対応が早かったこと。

が、当法人に講演を依頼した決め手とお話くださいました。

当法人がまず目指しているのが、認知症に対してどのようにしていけばいいの?と不安を抱えている方々に、正しい認知症とその予防の知識を提供することで、まずは安心していただくことです。

認知症を100%避けることは、現代の医学では不可能で、全員が認知症を発症するリスクがあります。

ですが、認知症の発症を遅延させること、また脳の認知機能には問題が出たとしても、日常生活に支障をきたすことなく、人生の幸せを享受することは可能です。

認知症に対する不安を解消し、人生の質を高めていける知識や方法を、当法人は広げていきたいと願っています。

今回のこうした機会を与えてくださった新潟県JA保健・福祉ネットワークの皆さまに感謝申し上げます。

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一般社団法人元気人では、認知症予防講演会における講師の出張派遣を行っております。

認知症予防研究の専門家や講演歴豊富な認知症予防活動支援士などが、「物忘れと認知症との違いは?」「認知症予防のメカニズム」「認知症になっても、人生の質をさらに上げるには?」などを、最新の研究事例を踏まえながら、わかりやすくお伝えします。

認知症予防の講演会を実施するにあたり、講師をお探しの方は、認知症予防 出張講演のページまでどうぞ。