認知症につながる悪い習慣とサヨナラする方法


厚生労働省の推計によりますと、今では
認知症はその予備群(軽度認知障害:MCI)も含め、
日本の高齢者の約4人に1人になっています。

その数は増え続けており、増加の一途に打つ手なし
・・かというと、そうでもありません。

認知症は新たな生活習慣病ともいわれているように、
生活習慣を見直すことで、認知症の予防や発症遅延ができると
期待されています。

認知症の原因疾患で一番多いのはアルツハイマー病で、
その次に多いのが脳血管障害となっており、
この2つで認知症の原因の約7割をしめています。

認知症の全容はまだ解明されていないのですが、
アルツハイマー病と脳血管障害の発症リスクを高める
危険因子については以下のものが指摘されています。

<アルツハイマー病の危険因子>
・加齢
・歯の喪失
・運動不足
・食生活
・高血圧
・糖尿病
・遺伝要素 / 家族歴
・頭部外傷
・低頻度の知的活動
・低頻度の対人接触
 など

<脳血管障害の危険因子>
・加齢
・高血圧
・脂質異常症
・肥満
・糖尿病
・食生活
・運動不足
・飲酒
・喫煙
 など

加齢や遺伝など一部のものについては、
自分ではコントロールできませんが、
ほかの多くは自分でコントロールできます。

そして、自分のコントロール下にある危険因子でも、
頭部外傷を除くほとんどのものが日常生活での
「悪い習慣」の積み重ねによってもたらされます。

例えば、ついついしてしまう習慣のひとつに
お菓子の間食があります。

これが一日に何回も、そして、長年にわたり続きますと、
肥満や糖尿病、高血圧などの病気を招きやすく、
ゆくゆくは認知症の発症リスクが上昇することになります。

とはいえ、間食のとりすぎはいけないと思っていても、
多くの人は食べてしまっているものです。
(ご安心ください、わたしもです ^_^)

そこで、認知症予防を考える際には、
認知症の発症リスクを高める悪い習慣が「何か」を知ると同時に、
それとサヨナラする「方法」も知っておく必要があります。

悪い習慣とサヨナラしたいときは、
米国の精神科医ジャドソン・ブルワー氏が提唱する
「悪い習慣を断ち切るシンプルな方法」がその手助けになります。

同氏は、最近の研究を踏まえて、

「癖や習慣は人に備わった学習プロセスの一環」

と語ります。

人が生き残るために、特定の行動は強化されるように
脳には報酬に基づいて学習する機能が備わっています。

例えば、食べものは人が生きていくのに不可欠なものです。

そこで、おいしそうな食べものを見かけたとき、
脳は喜び、それを食べたときにはおいしさに満足し、
ときには幸せな気分を感じます。

そして、脳は、生存確率を高めるために、
次のようなプロセスを繰り返すことを学習します。

食べものを見る ⇒ 食べる ⇒ 満足する ⇒ 繰り返す
(きっかけ ⇒ 行動 ⇒ 報酬 ⇒ 繰り返し)

この学習プロセスがあるからこそ、
人類はここまで生き延びてきたわけですが、
逆に満足や幸せな気分が失われたときにも、
脳は(生き延びるために)この学習プロセスを発動させます。

すなわち、何か嫌な出来事に遭遇して、ストレスを感じたとき、
再び幸せな気分を取り戻すべく、脳は「食べる」を選ぶのです。

学習プロセスにあてはめると、次のようになります。

ストレス ⇒ 食べる ⇒ 満足する ⇒ 繰り返す
(きっかけ ⇒ 行動 ⇒ 報酬 ⇒ 繰り返し)

このプロセスが何回も繰り返されることで、
行動が強化され、習慣となってしまうのです。

失恋や仕事の失敗などでやけ食いをしてしまうのは、
生き残るために脳が採用している学習プロセスが
そうなっているからです。

ただ、お腹が空いていないのに、
ストレスを紛らわそうとついつい食べてしまうと、
カロリーオーバーになり、肥満や糖尿病などの生活習慣病、
しいては認知症を招くことになります。

ここからは、ついつい間食してしまうような
悪い習慣から抜け出す方法が必要になってきます。

ジャドソン・ブルワー氏は、
悪い習慣で形成されたこの学習プロセスから抜け出すには、

「悪習にとらわれた結果を客観的に見据える」

ことが大切としています。

具体的には、衝動的に何かをしたくなったときに、
素直に!?その衝動に身をまかせるのではなく、
自分の中で起こっている変化を客観的に注意深く観察します。

そして、まるで他人事のように、

「ああ、自分はあの人の発言にイライラして、
 お菓子を無性に食べたくなっているのだなあ」

と、脳の学習プロセスが作り出した習慣に従って
自分が行動していることを自覚します。

これを何回も繰り返すことで、
100年の恋から冷めた乙女のように

「どうしてこんなことが好きだったのだろう?」

と、自分のしていた行為に幻滅することになります。

すると、報酬に基づく学習プロセスにおける

「きっかけ(ストレス) ⇒ 行動(食べる)」

が起動しなくなるため、悪い習慣から自然に離れられるというのです。

ジャドソン・ブルワー氏は、

「衝動的に何かをしたくなったときには、その衝動に気づき、
 それに関心をもち、手放す喜びを感じる、これを繰り返す」

が悪い習慣を断ち切るシンプルな方法だといいます。

また、この方法は暴飲暴食や喫煙だけでなく、
ついついしてしまうスマホチェックでも効果的です。

この方法をさらに詳しく知りたい方は、
同氏がTEDでプレゼンした動画が公開されていますので、
ご覧になるとよいでしょう。

TED Talk | 悪い習慣を断ち切るシンプルな方法
 ※プレゼンは英語ですが、日本語字幕があります


認知症予防は引き算から考える


厚生労働省の推計によりますと、
認知症はその予備群(軽度認知障害:MCI)も含め、
日本の高齢者の約4人に1人にまでなっています。

残念ながら、認知症の根治的な治療法はまだ確立されていません。

しかし、多くの病気と同じように、
認知症も予防や発症遅延できる可能性があることが
さまざまな研究からわかってきました。

認知症の原因疾患で一番多いのはアルツハイマー病で、
次に多いのが脳血管障害となっています。

この2つが認知症の原因の約7割をしめていますので、
認知症予防はこれらの原因疾患の回避からスタートします。

認知症の全容まではまだ解明されていないのですが、
アルツハイマー病と脳血管障害の危険因子について
以下にそれぞれまとめています。

<アルツハイマー病の危険因子>
・加齢
・歯の喪失
・運動不足
・食生活
・高血圧
・糖尿病
・遺伝要素 / 家族歴
・頭部外傷
・低頻度の知的活動
・低頻度の対人接触
 など

<脳血管障害の危険因子>
・加齢
・高血圧
・脂質異常症
・肥満
・糖尿病
・食生活
・運動不足
・飲酒
・喫煙
 など

加齢や遺伝など一部のものについては、
自分ではコントロールできませんが、
ほかの多くは自分でコントロールできます。

そして、認知症予防では、
これらの危険因子を日常生活の中からどれだけ取り除くのか、
すなわち、悪い習慣をやめていく「引き算」から考えたいところです。

悪い習慣は、中長期的に
・健康が保てない
・時間を浪費する
・生活リズムが崩れる
・幸福度が下がる
などのデメリットをもたらすからです。

認知症予防につながるよい習慣を身につけようとしても、
この状態に陥ってしまうと、意欲も体力も少なくなっていますので、
習慣化どころか実践すらなかなか難しいものです。

机の上が散らかっている場合、
まずは不要なものを捨てて身軽になった後で、
必要なものを整理整頓するのが片付け上手のコツです。

認知症予防でも同じ考え方ができ、
まずは引き算思考で、悪い習慣をやめていきます。

そうしますと、意欲や体力、時間やお金に余裕が生まれますので、
その分を良い習慣の形成にあてることができます。

認知症の危険因子を減らしながらも、抑制因子を増やすという
効率のよい認知症予防が実現しやすくなります。

認知症予防を考えるうえでは、
認知症の発症リスクを高める悪い習慣をやめることから
はじめたいところです。


認知症予備群(MCI)ための認知症予防:交流編


記憶力や注意力といった脳の認知機能が正常より低下しており、
正常ではないが、かといって認知症のレベルには至っていない、
正常と認知症との中間状態を「軽度認知障害(MCI)」といいます。

MCIには認知症予備群との異名がありますが、
そのわけはMCIの段階での認知症発症率の高さです。

MCIの人は、1年以内に12%、5年以内に半数近くが
認知症を発症するという研究結果があります。

逆に、MCIの段階で対策を講じたことで、
認知機能が低下から回復したり、認知症発症を遅らせたりが
できたという事例も報告されています。

認知症においては、MCIは徳俵に足がかかった状態といえ、
この時期にどう取り組むかで、未来が大きく変わることになります。

そこで、今回は認知症予備群(MCI)の人が
心がけたい「交流」についてみていきたいと思います。

もし、MCIになったことを気にして、引きこもりがちになりますと、
不活性な状態がMCIをさらに進行させることになります。

人と話すこと自体が脳への刺激になりますので、
人との交流を少しでも増やすことを心がけます。

中年期になじみの関係を構築できていれば、
集いにはなるべく顔を出して、楽しく過ごすようにします。

なじみの人との会話が脳によい刺激となるほか、
外出機会があることで、身体活動量の低下を防げます。

また、お買い物の際、機械的に作業が進む大型スーパーよりも、
地元の人が店頭で品物を売る商店街を利用するのもひとつの手です。

例えば、一週間に三回も同じ店に顔を出せば、
お店の人とはイヤでも!?顔なじみになりますし、
買い物ついでに行うお店の人との世間話も自ずとはずみます。

ただ、本人がMCIになったことを知人に知られたくない場合は、
認知症に理解がある認知症カフェなどを利用するとよいでしょう。

なお、人とのつながりが希薄な時代ですから、待っていても、
向こうから話しかけてくれることはほとんど期待できません、

人との交流を増やすには、自ら話しかけていく積極性が必要ですし、
そうした積極性がMCIから正常への道をひらくと思うのです。

あと、子どもが親に適度な心配をかけることで
親が元気を取り戻したというケースもあります。

子どもから悩み事の相談をされたことで、
「おっと、こうしちゃいられない」と意欲が向上し、
子どものために活動しているうちに元気を取り戻すのです。

国民的漫画の『サザエさん』にも似たシーンがありましたので、
家族としてはこうしたテクニックも覚えておくといいかもしれません。

以上、まとめますと、
認知症予備群(MCI)の人が心がけたい交流としては、
人との交流を少しでも増やすことです。

また、家族としては、あえて悩み事の相談を持ち込んで、
本人に活動するきっかけを与えるのもひとつの手でしょう。


認知症予備群(MCI)ための認知症予防:生活編


記憶力や注意力といった脳の認知機能が正常より低下しており、
正常ではないが、かといって認知症のレベルには至っていない、
正常と認知症との中間状態を「軽度認知障害(MCI)」といいます。

MCIには認知症予備群との異名がありますが、
そのわけはMCIの段階での認知症発症率の高さです。

MCIの人は、1年以内に12%、5年以内に半数近くが
認知症を発症するという研究結果があります。

逆に、MCIの段階で対策を講じたことで、
認知機能が低下から回復したり、認知症発症を遅らせたりが
できたという事例も報告されています。

認知症においては、MCIは徳俵に足がかかった状態といえ、
この時期にどう取り組むかで、未来が大きく変わることになります。

そこで、今回は認知症予備群(MCI)の人が
心がけたい「生活」についてみていきたいと思います。

MCIの人が日常生活を送る際、
脱水と便秘を防ぐことを心がけるとよいでしょう。

まず、脱水状態が続きますと、
認知症の引き金になることがあります。

人の体のほとんどは水でできていますが、
水の構成比は年齢とともに変化していきます。

子どもの頃は約70%を水が占めるも、
成人では約60~65%、高齢者で50~55%
ほどになるといいます。

これは年齢とともに筋肉が減って、
脂肪が増えていくことと関係があります。

筋肉の細胞は水分を貯めておけるのですが、
逆に脂肪の細胞は水分を貯めにくい性質があります。

特に高齢者は、加齢とともに
筋肉が減り、脂肪が増える傾向がありますので、
体の中に水を貯め込む力が弱くなっています。

さらに高齢者は感覚機能の衰えにより、
のどの渇きも感じにくくなっているため、
高齢者の脱水症状に注意が必要となります。

脱水症状になると、だるくなったり、ぼーっとしてしまったりなど、
一見すると認知症の症状と見まがう様子を呈します。

また、慢性的な脱水症状では、血液がドロドロになるため、
脳梗塞や心筋梗塞の引き金になることもあります。

季節の変わり目などは、脱水リスクが高まる時期です。

トイレが近くなるのを嫌がって、水分補給を控えるのではなく、
適切に水分を補給することが大切になります。

ちなみに、人が一日に摂取すべき水の量は、
食事から1日800ml、飲み物から1000~1500ml
といわれています。

なお、脱水の状態に陥っているときは、
その人の手の甲の皮膚をつまむと、
つまんだ形がそのまま残るようになります。
(ハンカチーフサインといいます)

こうしたサインを見逃すことなく、
早め早めの水分補給を心がけたいところです。

そして、便秘も認知症の症状を悪化させる
原因のひとつといわれています。

認知症ではない健常者でも便秘が続けば、
お腹の張りやイライラなど、心身に不調を覚えるものです。

認知症の症状がみられる人の便秘が解消されたら、
夜間徘徊やせん妄が収まったというケースがあります。

便秘の予防には、ゴボウや大根など、
食物繊維の豊富な食材をとるようにします。

ただ、便秘の人が便秘の改善のために食物繊維をとると
逆効果の場合もあるため注意が必要になります。

便秘のときは、うどんやお粥など消化吸収のよい
炭水化物をとるように心がけるとよいでしょう。

以上、まとめますと、
認知症予備群(MCI)の人が心がけたい生活内容としては、
脱水と便秘を防ぐために、こまめな水分補給と
食物繊維の豊富な食材をとることを心がけたいところです。


認知症予備群(MCI)ための認知症予防:運動編


記憶力や注意力といった脳の認知機能が正常より低下しており、
正常ではないが、かといって認知症のレベルには至っていない、
正常と認知症との中間状態を「軽度認知障害(MCI)」といいます。

MCIには認知症予備群との異名がありますが、
そのわけはMCIの段階での認知症発症率の高さです。

MCIの人は、1年以内に12%、5年以内に半数近くが
認知症を発症するという研究結果があります。

逆に、MCIの段階で対策を講じたことで、
認知機能が低下から回復したり、認知症発症を遅らせたりが
できたという事例も報告されています。

認知症においては、MCIは徳俵に足がかかった状態といえ、
この時期にどう取り組むかで、未来が大きく変わることになります。

そこで、今回は認知症予備群(MCI)の人が
心がけたい「運動」についてみていきたいと思います。

MCIから正常への移行には、普段以上に
予防活動に積極的に取り組むことが大切になってきます。

ただ、MCIの人の場合、有酸素運動だけでは
もの足りないことが指摘されています。

そこで、頭を使いながら運動する

「デュアルタスクトレーニング」

を取り入れるとよいでしょう。

 ※デュアルタスク=2つのことを同時に行うこと

デュアルタスクトレーニングは、シンプルな運動のため、
正常な人はもちろんのこと、MCIの人でも無理なく取り組めます。

また、適度な負荷が脳にかかるため、
認知機能を鍛える予防効果も期待できます。

そして、デュアルタスクトレーニングを提唱する
国立長寿医療研究センターでは、認知症予防における
その効果を実証しています。

同センターが開発したデュアルタスクトレーニングは、
「認知症予防運動プログラム」として、NHKをはじめとする
多くのメディアに取り上げられています。

参考映像:NHK認知症キャンペーン 認知症予防運動プログラム(1)
https://youtu.be/vC7e5uG-JWM

「認知症にはなりたくない」「親の認知症が心配だ」という方には、
是非とも知って身につけておきたい予防法のひとつです。

また、歩くだけでも脳の刺激になりますので、
普段から歩くことも心がけます。

ここでも単に歩くだけでなく、さらに脳の刺激を増やすべく、
一工夫入れたいところです。

例えば、散歩をするときにも
曜日ごとにルートを変えたり、逆回りしたりして
毎回変化をつけるようにするとよいでしょう。

以上、まとめますと、
認知症予備群(MCI)の人が心がけたい運動内容としては、
運動に取り組むことはもちろんのこと、そこに頭を使うトレーニングも
同時に行うようにしたいところです。


認知症予備群(MCI)ための認知症予防:食事編


記憶力や注意力といった脳の認知機能が正常より低下しており、
正常ではないが、かといって認知症のレベルには至っていない、
正常と認知症との中間状態を「軽度認知障害(MCI)」といいます。

MCIには認知症予備群との異名がありますが、
そのわけはMCIの段階での認知症発症率の高さです。

MCIの人は、1年以内に12%、5年以内に半数近くが
認知症を発症するという研究結果があります。

逆に、MCIの段階で対策を講じたことで、
認知機能が低下から回復したり、認知症発症を遅らせたりが
できたという事例も報告されています。

認知症においては、MCIは徳俵に足がかかった状態といえ、
この時期にどう取り組むかで、未来が大きく変わることになります。

そこで、今回は認知症予備群(MCI)の人が
心がけたい「食事」についてみていきたいと思います。

MCIの段階では「何を」食べるかと同時に、
「どう」食べるかも大切になってきます。

脳の血流量をいかに増やすかが勝負ですので、
食事の際は”箸”と”よく噛む”を心がけるようにします。

食事をする際、MCIの人は認知機能の低下から
箸よりもフォークやスプーンを好みがちになります。

また、家族のほうも面倒をさけるため、
フォークやスプーンを使わせたくなりますが、
それでも”箸”で食べることを選ぶのです。

箸で豆をつまむなど、手先を使っていますと、
脳に流れる血流量が多くなります。

箸を使うことにあわせて、よく噛んで食べるようにもします。

よく噛んで食べることで、脳の血流がよくなりますし、
食べたものが十分に咀嚼されますので、腸での消化・吸収を助けます。

箸を使って、よく噛んで食べたとしても、
一回の食事だけでは目に見えての効果はないかもしれません。

ですが、食事は毎日のことだけに長く続けますと、
積み重ねにより大きな予防の効果が期待できます。

以上、まとめますと、脳の血流量を増やすべく、
認知症予備群(MCI)の人が心がけたい食事内容としては、
箸を使って、よく噛んで食べるを心がけたいところです。


60歳以上の認知症予防:生活編


認知症の発症原因は、70近くあるといわれていますが、
割合ではアルツハイマー病と脳血管障害で約7割をしめています。

この2つの認知症の発症原因を回避することから
認知症予防はスタートするといえます。

近年の研究からは、脳血管障害だけでなく、アルツハイマー病も
運動や食事などの生活習慣が関係していることがわかっています。

生活習慣であれば、多くの場合でコントロールが可能で、
生活習慣を見直すことで、認知症に強い脳とからだ作りが達成されます。

とはいえ、認知症に強い生活習慣を確立するにあたり、
どこに比重を置くかは年代によって変わってきます。

今回は60歳以上が心がけたい「生活」についてみていきたいと思います。

アルツハイマー病は20年近くかけて病変が進行するといいます。

アルツハイマー病をはじめとする認知症のほとんどは、
「始まり」がわかりにくい病気です。

かといって、認知症の始まりかどうかを見分けるのに、
まったく手がかりがないかというと、そうでもありません。

やはり60歳以上になりましたら、
認知症の早期発見にも気にかけておきたいところです。

認知症と診断されたとしても、早期から適切な治療やケアをすることで、
生活機能が維持されたり、介護負担が軽減されたりします。

そのため、認知症対策は早期発見・早期対応が基本となっています。

認知症の症状が進行し出すと、行動パターンに変化がみられるようになります。

認知症が進行した場合、何がどう変化するのかを知っておくと、
早期発見の手助けになりますので、覚えておくとよいでしょう。

その際は、東京都が無料公開している

「知って安心 認知症」パンフレット(PDF形式:2.20MB)
http://www.metro.tokyo.jp/INET/OSHIRASE/2014/05/DATA/20o5u200.pdf

が参考になります。

同パンフレットのP5-6に、
「自分でできる認知症の気づきチェックリスト」として、
10個のチェック項目が記載されています。

この10個の設問をチェックしていくことで、
認知機能や生活機能の低下を知ることができます。

また、このチェックリストは認知症だけでなく、
認知症の予備群であるMCI(軽度認知障害)の発見にも
使うことができます。

また、ほかにもよくみられる
認知症の初期段階での行動パターンとしては

・ずっと同じ服を着ている
・予備があっても同じものを買ってくる
・財布が小銭だらけ(お金の計算ができないためお札で支払う)
・質問にはぐらかして答える(取り繕っている可能性がある)
 例えば「昨日の夕食は何を食べましたか?」⇒「たいしたものは食べていない」

というのがあります。

どうもあやしいとなりましたら、認知症を疑って、
早期に医師の診断を受けるのをおすすめします。

先送りにして状況が好転することはほぼありませんし、
先手を打つことで、認知症とうまく付き合うことも十分に可能です。

以上、まとめますと、
60歳以上が心がけたい生活内容としては、
今回ご紹介したチェックリストなどを使って、
自分や家族の変化に早い段階から気づけるようにしたいところです。


60歳以上の認知症予防:運動編


認知症の発症原因は、70近くあるといわれていますが、
割合ではアルツハイマー病と脳血管障害で約7割をしめています。

この2つの認知症の発症原因を回避することから
認知症予防はスタートするといえます。

近年の研究からは、脳血管障害だけでなく、アルツハイマー病も
運動や食事などの生活習慣が関係していることがわかっています。

生活習慣であれば、多くの場合でコントロールが可能で、
生活習慣を見直すことで、認知症に強い脳とからだ作りが達成されます。

とはいえ、認知症に強い生活習慣を確立するにあたり、
どこに比重を置くかは年代によって変わってきます。

今回は60歳以上が心がけたい「運動」についてみていきたいと思います。

認知症の危険因子の中でも特に危険度が高い、
最凶の危険因子とも呼べるものは「運動不足」です。

アルツハイマー病の危険因子の危険度を調べた
米国の調査研究から、高血圧や喫煙、うつ以上に、
運動不足が大きく影響していることがわかっています。
(Barnes DE, Lancet Neurol 2011)

逆に息がはずむ程度の「有酸素運動」を定期的に行うと、
記憶を司る海馬を萎縮から守ることが指摘されています。
(Erickson LI,PANS 2011)

つまり、認知症予防において、有酸素運動は
危険因子を減らしながら、抑制因子を増やすという
一石二鳥の予防法なのです。

そして、運動習慣が認知機能にもたらす利益は
生涯にわたり蓄積されていくと考えられています。

青年期・中年期に運動習慣があった人は、その蓄積により
高齢期における認知症の発症リスクが減少することになります。

とはいえ、高齢期に入るまで運動をしてこなかった
お父さんはどうぞご安心ください。

この時期から運動をはじめても、遅すぎることはなく、
認知症の発症リスクが抑えられるという研究結果があります。
(Almeida OP, et al. Br J Sports Med 2014)

また、60歳を過ぎてから運動をはじめる方は、
よい意味で自身の身の丈がどれほどかを知っていますので、
無理をせず、長続きする傾向があります

それに初心者からはじめますと、
多くの運動で目に見えてどんどん上達していきますので、
取り組んでいても達成感があり、楽しくなります。

60歳以上の認知症予防を目的にした運動でしたら、
早歩き、ジョギングなどの有酸素運動がおすすめになります。

また、中高年に人気のカラオケも
心臓に負担がかからず、皆と楽しめる有酸素運動です。

例えば、晴れの日はジョギング、雨の日はカラオケのように
晴れの日と雨の日それぞれに取り組む有酸素運動を決めておくと、
取り組みが中断されないため、長続きしやすいです。

以上、まとめますと、
60歳以上が心がけたい認知症予防のための運動としては、
晴れの日でも雨の日でも有酸素運動を心がけるとよいでしょう。

世知辛い世の中において、人と金は裏切りますが、
やり続けた運動は裏切ることはありません!

是非とも自分の中にある、運動をしない理由をつぶしていって、
今日から運動をはじめてみてはいかがでしょうか?


60歳以上の認知症予防:食事編その2


認知症の発症原因は、70近くあるといわれていますが、
割合ではアルツハイマー病と脳血管障害で約7割をしめています。

この2つの認知症の発症原因を回避することから
認知症予防はスタートするといえます。

近年の研究からは、脳血管障害だけでなく、アルツハイマー病も
運動や食事などの生活習慣が関係していることがわかっています。

生活習慣であれば、多くの場合でコントロールが可能で、
生活習慣を見直すことで、認知症に強い脳とからだ作りが達成されます。

とはいえ、認知症に強い生活習慣を確立するにあたり、
どこに比重を置くかは年代によって変わってきます。

今回も60歳以上が心がけたい「食事」についてみていきたいと思います。

中年期に限らず、高齢期においても
糖尿病は認知症の危険因子となっています。

アルツハイマー病を「脳の糖尿病」と呼ぶ研究者もいます。

そのため、血糖をコントロールする生活習慣が
認知症予防では大切になってきます。

血糖値が基準値以上に高くならないように心がけていきますが、
高齢者の場合、血糖値を下げ過ぎるにも注意が必要になります。

ちなみに、お父さんは健診時に
「HbA1c」という何かのパスワードみたいな
項目をご覧になりませんでしたか?

血液中のヘモグロビンのうち、糖と結合しているものを
「HbA1c」と呼び、この割合を調べることで、
過去1〜2ヶ月間の血糖値の平均を知ることができます。

HbA1cは、直近の食事や運動、ストレスなどによる影響を受けないため、
血糖コントロールの度合いを知る目安として用いられています。
(逆に血糖値はこれらの影響を受けやすくなっています)

つまり、付け焼き刃な取り組みはHbA1cの数値に反映されないため、
真面目に!?健康的な生活習慣を維持していたかがバレてしまうのです。

およそ6%までを正常としていますが、
高齢者で5.0%未満だと、社会への関心が落ちやすいとされています。

脳はほとんどのエネルギー源をブドウ糖に頼っているため、
糖質の摂取が不足すると、脳活動の低下につながるからです。

社会への関心が低下することで、閉じこもりや不活性な状態を招き、
また、そうした状態がさらに社会への関心を低下させるという
負のスパイラルに陥りやすくなります。

そして、ゆくゆくは認知症になる可能性が高まってしまうのです。

糖質のとり過ぎはよくありませんが、とらないのもリスクがあります。

以上を踏まえますと、60歳以上の食事としては、
適度な糖質を含めたバランスのよい食事を心がけたいところです。

また、食事は食べる喜びや家族団らんにつながっていますので、
味わい楽しむ視点も忘れないようにしましょう。


60歳以上の認知症予防:食事編


認知症の発症原因は、70近くあるといわれていますが、
割合ではアルツハイマー病と脳血管障害で約7割をしめています。

この2つの認知症の発症原因を回避することから
認知症予防はスタートするといえます。

近年の研究からは、脳血管障害だけでなく、アルツハイマー病も
運動や食事などの生活習慣が関係していることがわかっています。

生活習慣であれば、多くの場合でコントロールが可能で、
生活習慣を見直すことで、認知症に強い脳とからだ作りが達成されます。

とはいえ、認知症に強い生活習慣を確立するにあたり、
どこに比重を置くかは年代によって変わってきます。

今回は60歳以上が心がけたい「食事」についてみていきたいと思います。

高齢になると食が細くなりがちですので、
60歳以上では”低栄養”に陥らないことが大切になります。

脳細胞は脂質とたんぱく質で構成されており、
栄養状態はそのまま脳の健康にも影響を及ぼします。

そのため、何かの病気で食事制限が必要でなければ、
栄養をどんどんとるようにします。

群馬県と新潟県に住む70歳以上の約1,150名を対象に
栄養状態と認知機能との関係を調べた調査研究があります。

この研究結果から、低栄養状態だと
認知機能が低下しやすいことがわかりました。

血液検査の項目の中で、
・アルブミン値(血液中のたんぱく質)
・HDL(善玉)コレステロール値
・赤血球数
の3つの指標が、認知機能の低下と強く関連していたのです。

認知機能の低下リスクとしては、
アルブミンが低い人は、そうでもない人と比べて約2倍
HDLコレステロールが低い人は、そうでもない人と比べて約1.8倍
赤血球数が低い人は、高い人と比べて約2.6倍
それぞれ高くなるという結果でした。

つまり、栄養状態が悪く、貧血傾向にある人は、
将来的に認知症になりやすいといえます。

食習慣は長年にわたって心身の健康に影響しますので、
60歳を過ぎたら、自身の食事内容を振り返って、
必要があれば、見直したいところです。

また、高齢の一人暮らしだからと、
麺類など手軽にできる食事ばかりとっていますと、
栄養が偏りがちになります。

特に肉を食べる習慣がない高齢者の場合、
食べているつもりでも、たんぱく質が不足し、
隠れ栄養失調になって、身体が弱まっていきます。

肉にはたんぱく質以外にも
身体を作る材料となる”必須アミノ酸”が
バランスよく含まれていますので、
積極的にとっていきたいところです。

以上を踏まえますと、60歳以上の食事としては、
魚ばかりではなく、肉も含めたバランスのとれた食事を
意識することが大切になります。

————————–
【文献】
Yu Taniguchi, et al.
“Nutritional Biomarkers and Subsequent Cognitive Decline Among Community-Dwelling Older Japanese”
A Prospective Study. The Journals of Gerontology Medical Science (2014)