認知症市場での注目企業:JCRファーマ


加齢は認知症の危険因子のひとつです。

団塊世代が75歳を迎えて後期高齢者となる2025年には、
日本の高齢者の5人に1人は認知症という推計を
厚生労働省が出しています。

超高齢社会を迎えた日本が、
認知症という重大な社会問題に直面しているのは、
ある意味必然といえます。

認知症のメカニズムには未解明のところがあり、
今のところ根本的に治療することは不可能です。

しかし、日本社会に暗い影を落としている認知症問題に対して、
さまざまな業種の企業が解決に向けて商品やサービスの開発に
心血を注いでいます。

企業にとって認知症市場は現代のフロンティアともいえます。

画期的な商品やサービスが開発できれば、
今後市場を牽引していくリーディングカンパニーとして
成長できるチャンスでもあるからです。

前置きが長くなりましたが、
認知症市場において注目企業を取り上げ、
その取り組みを詳しくみていきたいと思います。

今回取り上げる企業は「JCRファーマ(4552)」です。

認知症の根本的な治療を実現するべく
認知症治療薬の開発が進められています。

しかし、その開発には大きく立ちはだかる
「関門」が存在しています。

成果がなかなかでない中、
いかにして開発体制を整えるのかという課題は、
確かに悩ましいものです。

こうした課題とは別に、
文字通りの「関門」が存在しており、
「血液脳関門(blood-brain barrier: BBB)」です。

BBBはまるで関所のように、
血液中の有害物質や薬物が脳に入るのを防いで、
脳の機能を健全に保っています。

ただ、脳に起因する疾患で薬物治療が必要な場合、
このBBBが逆に障壁となって、必要な薬の成分が
脳に届けられないことがあります。

バイオベンチャーであるJCRファーマ社は、
このBBBを突破する技術「J-Brain Cargo」の開発を
手がけています。

名前にCargo(カーゴ)とついているように、
脳に届けたい薬をBBBを通り抜けて運んでくれる技術で、
薬が脳に届く比率が20~100倍近く高くなるようです。

J-Brain Cargoに届けて欲しい薬として
今関心が高いのが認知症治療薬です。

BBBを通過できずにあきらめていた薬でも
J-Brain Cargoに載せて脳に届けることで、
効果を発揮する薬が登場するかもしれません。

まずはJ-Brain Cargo自体の研究が進み、
安全性や薬の運搬能力が向上すること。

さらに認知症治療薬×J-Brain Cargoの
効果的な組み合わせが見つかれば、
認知症治療に向けて大きく前進することになります。

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【参照】
JCRファーマ株式会社 <http://www.jcrpharm.co.jp/>
(参照 2017/08/28)