認知症予備群(MCI)ための認知症予防:交流編


記憶力や注意力といった脳の認知機能が正常より低下しており、
正常ではないが、かといって認知症のレベルには至っていない、
正常と認知症との中間状態を「軽度認知障害(MCI)」といいます。

MCIには認知症予備群との異名がありますが、
そのわけはMCIの段階での認知症発症率の高さです。

MCIの人は、1年以内に12%、5年以内に半数近くが
認知症を発症するという研究結果があります。

逆に、MCIの段階で対策を講じたことで、
認知機能が低下から回復したり、認知症発症を遅らせたりが
できたという事例も報告されています。

認知症においては、MCIは徳俵に足がかかった状態といえ、
この時期にどう取り組むかで、未来が大きく変わることになります。

そこで、今回は認知症予備群(MCI)の人が
心がけたい「交流」についてみていきたいと思います。

もし、MCIになったことを気にして、引きこもりがちになりますと、
不活性な状態がMCIをさらに進行させることになります。

人と話すこと自体が脳への刺激になりますので、
人との交流を少しでも増やすことを心がけます。

中年期になじみの関係を構築できていれば、
集いにはなるべく顔を出して、楽しく過ごすようにします。

なじみの人との会話が脳によい刺激となるほか、
外出機会があることで、身体活動量の低下を防げます。

また、お買い物の際、機械的に作業が進む大型スーパーよりも、
地元の人が店頭で品物を売る商店街を利用するのもひとつの手です。

例えば、一週間に三回も同じ店に顔を出せば、
お店の人とはイヤでも!?顔なじみになりますし、
買い物ついでに行うお店の人との世間話も自ずとはずみます。

ただ、本人がMCIになったことを知人に知られたくない場合は、
認知症に理解がある認知症カフェなどを利用するとよいでしょう。

なお、人とのつながりが希薄な時代ですから、待っていても、
向こうから話しかけてくれることはほとんど期待できません、

人との交流を増やすには、自ら話しかけていく積極性が必要ですし、
そうした積極性がMCIから正常への道をひらくと思うのです。

あと、子どもが親に適度な心配をかけることで
親が元気を取り戻したというケースもあります。

子どもから悩み事の相談をされたことで、
「おっと、こうしちゃいられない」と意欲が向上し、
子どものために活動しているうちに元気を取り戻すのです。

国民的漫画の『サザエさん』にも似たシーンがありましたので、
家族としてはこうしたテクニックも覚えておくといいかもしれません。

以上、まとめますと、
認知症予備群(MCI)の人が心がけたい交流としては、
人との交流を少しでも増やすことです。

また、家族としては、あえて悩み事の相談を持ち込んで、
本人に活動するきっかけを与えるのもひとつの手でしょう。